古代の遺跡

埋蔵文化財の取り扱いについて

1.文化財保護法とは  文化財保護法改正(平成17年4月1日施行)

文化財はわが国の歴史、文化の中で生まれ、育まれ、そして現在に伝え守られてきた貴重なわたしたちの財産であり、わが国や地域の歴史、文化などを理解するためには欠くことのできないものです。
また、未来の文化の創造・発展の基礎となるものであり、一度破壊されると二度と再現することが不可能であるという性格をもっています。
このようなかけがえのない文化財の保護に関する基本的な事項を定めている法律が文化財保護法です。
文化財保護法は「文化財を保存し、且つ、その活用を図り、もって国民の文化的向上に資するとともに、世界文化の進歩に貢献することを目的」(法第1条)として、昭和25年5月30日に制定されました。

遺跡の写真

2.埋蔵文化財とは

「埋蔵文化財」とは、一般的には、土地の下に埋もれている「遺跡」(住居跡などの地面に刻まれた生活痕跡や土器、石器などの道具)のことを指しています。
ここでいう「土地」とは、土や石などだけでなく、河川・湖沼・海なども含まれています。
また、「埋蔵」とは、土地に埋没しているものだけでなく、古墳や城跡などのように地表に露出しているものも含まれています。

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3.埋蔵文化財の特徴

埋蔵文化財は、次のような特徴を持っています。

  • 土地に埋蔵されているため、存在が知られていないものが多い。
  • 存在が知られていても、地面に埋もれているため、その範囲を正確に把握することが難しい。
  • 発掘調査等をしてみないと性格や価値が明らかとならない場合が多い。

4.埋蔵文化財包蔵地とは

「埋蔵文化財包蔵地」とは、こうした埋蔵文化財を包蔵する土地のことです。
先に述べた埋蔵文化財の特徴から、かならずしもすべての埋蔵文化財包蔵地が把握されているわけではないため、その所在や状況をあらかじめ把握する現地踏査や試掘作業が行われています。
埋蔵文化財は、地面に埋もれているために、その範囲を正確かつ完全に把握することが難しい性格のものです。
従って、現在、埋蔵文化財包蔵地として把握されている範囲が広がったり、新たに埋蔵文化財が発見されたりする場合もあります。

5.埋蔵文化財保護に関する手続き

建物建設や土木工事等の開発行為の計画がある場合、計画段階などできるだけ早い時期に市教育委員会(時遊館COCCOはしむれ内社会教育課文化財係)に工事該当地が「埋蔵文化財包蔵地」であるかどうかを照会してください。
工事該当地が「埋蔵文化財包蔵地」であった場合は、工事を着工する60日前までに県教育委員会にその旨を届出しなければならないことが文化財保護法(第93条)で定められています。
なお、先に記した埋蔵文化財の特徴から、工事該当地が、「埋蔵文化財包蔵地」に隣接している場合は、市教育委員会のほうで現地踏査、試掘調査等を行う場合があります。

手続きの流れ
  1. 市教育委員会に照会
    工事該当地が「埋蔵文化財包蔵地」であるかどうかを照会
  2. 「周知の埋蔵文化財包蔵地における土木工事等について(届出)」の提出様式はこちら
    工事開始の60日前までに、上記届出書を市教育委員会に2部提出してください。
    様式は時遊館COCCOはしむれにあります。
    届出書には、添付書類として工事の内容がわかる書類(工事予定地の地図、工事予定範囲の図面建築物の場合は、建物の平面、基礎の掘削深度がわかる図面等)が必要です。
  3. 市教育委員会から県教育委員会へ届出書を提出
    届出書をもとに、過去に該当地で発掘調査等が行われ、遺跡の有無や遺跡までの深さが判断できる場合は、その結果を添えて1部を県教育委員会へ提出します。
    過去に発掘調査等が行われたことがなく遺跡の有無や遺跡までの深さが判断できない場合には、事前に試掘調査を行い、その結果を添えて1部を県教育委員会へ提出します。
  4. 県教育委員会からの通知
    県教育委員会から、提出された届出をもとに、今後の対応についての指示(通知)が市教育委員会に届きます。
    通知の内容は大きく分けて3つあります。
    • 慎重工事
      該当地において遺跡がある可能性は低いですが、工事中に遺跡が見つかる可能性があるので気をつけて工事をしてください、という意味です。
      なお、工事の際に遺構・遺物を発見した場合は、県または市教育委員会に連絡することが文化財保護法で定められています。
    • 工事立会
      工事が埋蔵文化財を壊さない範囲内で計画されている場合など、工事の進行状況に合わせて調査員が立会い、土層観察や写真撮影等の記録現地確認を行なうものです。
      土地の掘削の際には、調査員の指示にしたがって工事を進めてもらう場合があります。
      重要な遺物、遺構が見つかった場合には、発掘調査へ移行する場合があります。
    • 発掘調査
      本格的な調査です。
      原則として、工事により地下の遺跡が破壊されることが確実な部分を対象とします。
      ビル・道路などの恒久的な施設の場合には、その範囲内すべてを調査の対象とします。
      一定の調査期間と費用が必要になりますので、あらためて具体的な協議をおこないます。

    発掘調査が必要となることとなるのは原則として次のような場合です。

    1. 工事による掘削が、埋蔵文化財(遺構・遺物)に及ぶ場合
    2. 恒久的な建築物、道路その他の構造物を設置する場合
    3. 盛土や一時的な工作物の設置等でそれが埋蔵文化財に影響を及ぼす恐れがある場合
  5. 市教育委員会から事業主への通知
    県教育委員会からの指示を通知いたします。
    通知の内容により今後の対応について打合せをします。

6.工事中に遺跡が発見された場合

万が一、工事中などに遺跡が発見された場合には、文化財保護法により届出が義務付けられていますので、ただちに市教育委員会へ連絡してください。

7.円滑な事業調整のために

「埋蔵文化財包蔵地」内で届出のないまま開発行為が行われると、文化財保護のため、工事を一時中断せざるを得ない場合もあります。
文化財の破損や計画にない経費の支出・工期の延長が生じ、文化財保護と開発事業者の双方にとって大きな損失となります。
こういった事態を未然に防ぎ、文化財の保護と開発事業との調整を円滑に図るためにも、工事の計画段階などできるだけ早い段階に市教育委員会までご連絡下さい。

皆様の御理解・御協力をよろしくお願いいたします。

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