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指宿_神話紙芝居_七夕の話

更新日 2016年02月20日

七夕の話

そこん、間水どんのお湯、温泉があらいナ。そこんとこいナ、誰じゃいおらんとこい、温泉場んとこい、天人羽衣が入って、 お湯に入っじょったちナ。そしたや、湯に入っじょったア、「こら、きれいな衣裳があった」チ、ゆっ、〔衣裳を〕男が持ってヒン戻って。そしたや、 〔天女は〕羽衣がなかや、天さメ、帰やならんもんじゃっで 〔地上の男と暮らすことになった〕。

〔実は、衣裳は〕そん男が、 わが家〔に〕良かんべ、始末してナ、なえ(かくして)おって、〔その所在を〕ゆっかせんでおったちナ。ほして、 ゆっかせんでおったや、子どもが、もう〔出来て〕おって。[もう、こら、こん子がおいこて、もう、戻ラせん、はっじゃ」チ、 〔男が〕思っナ、〔天女に羽衣の所在を〕ゆっかせたや、〔天女は〕そいバ(羽衣を)着て天さエはっちたっ。はっちっ時、〔男に〕 「一日〔に〕千足、草履を作って、そして〔それを〕棚になけっ、それに南瓜をほわせっ、植ゆれば、〔あなたも〕天さエ上がいがなっ。」チ、 ゆたや、そん人が手〔仕事〕の早い人でナ、〔一日で〕九百九十九足作ったとかチ、うわさじゃらいナ。ほして、そい(それを)作って〔天に〕 あがったや、千足じゃ無で、マー足、足らんわけじゃっでナ、そら。そい(男)が、天さイ、届っきらんで。

---自分〔達〕で、夫婦〔で〕 おっ時の二人が、イノコ犬ヲ飼うおって、

---そゆ(犬を)バ、〔天に〕投げ上げたがなんでん。そしたや、〔天女が〕 「下(下界)で飼う〔て〕おった犬が来た」ちゅっせえナ、そして、元ソ亭主が来たちわかって、そん人(天女)が、七夕竿ちゅうとをバ、 下げっ、〔男を〕引ッキ上ぐッ(引き上げよう)チ、したどん、そいが、いけんしてん届っ来らんじナ、引ッキ上げはならんじゃったチ。ほ して、「一ヵ月、一度、会おう」チ、そん女子が言たたっチ。そしたや、そいばナ、ウイ・・・瓜となしを、 「うりの皮、タテにむく、なしの皮、ヨコにむく」チ、女子が言通イ(いう通りに)せんじ、反対〔に〕ひん剥たた いが、なんでんナ。そしたや、天の川チ、川が流れっ来てナ、二人ナガ(二人とも)ケ流れたたっちナ。あっちさエと (両方離れて)。〔そのために〕年に一度しか会ワならんごっなったたっちわいナ。七夕の日に、雨が降れば天の川が出っ、会わならんじやったチ。

〔話者 木之下 木之下金蔵(明治三十八年十月ハ日生)〕