history-kodai指宿の地面の下には,これまで知られているだけでも120か所の遺跡が眠っている。最も古いもので約3万年前。新しいもので江戸時代。地理的には,日本本土の端っこ。でも,南に開かれた玄関口でもある指宿。北から南から様々な文化がやってくる場所だ。 加えて指宿の遺跡のほとんどは,開聞岳の噴火で埋まっている。国指定史跡指宿橋牟礼川遺跡では,開聞岳の火山灰層をカギとして,縄文土器が弥生土器よりも古いことが日本で初めて証明された。さらに,『日本三代実録』に記録が残る874年3月25日の噴火で埋もれた古代の村が発見されている。“東洋のポンペイ”と呼ばれる所以だ。 ここでは,発掘調査で分かってきた大昔の指宿を紹介したい。