山川漬①〜伝統的な作り方〜
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伝統的な山川漬の製法は独特だ。使われるのは繊維が多く歯ごたえのいい練馬大根。これを泥つきのまま一か月ほど干す。泥つきのまま干すのは,大根の表面が傷むのを防ぐためだ。「ネクタイが結べる」程にしなびたら,海水の入った木臼に入れ杵でつく。これで泥が落ち肉質が柔らかくなり,まろやかな味に仕上がるという。水切りのため乾燥させた後,塩をまぶし杵でついてなじませ,底にスノコを敷いた壺に隙間なく詰め込む。重しをせずに密閉して,数ヶ月間熟成させると独特の風味と甘みをもつ香ばしい山川漬が出来上がりだ。