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指宿市の温泉事業 ~知ってほしい!温泉供給事業の現状と課題~

更新日 2024年09月19日

1.市の温泉供給事業は、皆さんからいただく温泉使用料で運営しています

温泉を快適にお使いいただくために必要な施設の整備と維持管理の経費は「税金」ではなく、皆さんからいただく
「温泉使用料」
で賄われています。

しかし、人口減少により温泉使用料が減少する一方で、約80年にわたる温泉供給で、施設の老朽化が進み、修繕等の
費用が増加しています。
少なくなる「収入」、多くなる「費用」と収支の両面から温泉供給事業を取り巻く経営環境は、厳しい局面を迎えて
います。

2.温泉使用料の使い道について

皆さんからいただく「温泉使用料」の約8割は施設のために使われています。
施設の老朽化による修繕費や電気料の変動により,大幅な削減が難しい状況の中,「温泉使用料収入」ないで賄う
よう,経費削減に努めています。

3.温泉供給事業が抱える課題

課題1 財源の確保

温泉使用料は世帯人数や湯船の大きさなどによって料金が決まります。使用量による変動はありません。
温泉を利用する家庭が減っていることなどの影響で、今後も財源確保がさらに厳しくなると予想されます。

課題2 費用の増加

泉質の影響でスケール(湯の華)が配管などに付着し、設備の劣化を早めるため、修繕や清掃にかかる費用は、
年々増加しています。
また、昨今の物価高騰で電気料も増加しており、費用の大幅な削減が難しい状況が続くと見込まれます。

課題3 老朽化した施設の更新

温泉供給事業は今まで80年以上にわたり供給を続けており、半分以上の施設が耐用年数を超えており、全体的に
老朽化が進んでいます。
また、一部の配湯地域について供給圧が不足しており、新規配湯の受付を一時休止しているため、高架貯湯槽の
更新が必要不可欠となっています。
今後も安定的に温泉を供給するために、計画的な更新工事が必要ですが、財政上の問題からその全てを更新・改修
する余裕がないのが現状です。


4.温泉供給事業の将来 ~数年後は赤字経営

今後,高齢化の進行や人口減少に伴い,温泉使用料等の収入は減少し,老朽化による修繕や物価高騰による支出は
増加すると見込まれます。このまま対策を講じなければ,令和7年度以降は赤字に転じます。
また,資金は減少していき,令和14年度時点には資金が底をつきます。

5.温泉に関するアンケート調査の実施

市温泉供給事業の持続を図るにあたり,令和5年12月に市営温泉使用者に対して,アンケート調査を実施いたし
ました。調査対象となった方につきましては,ご協力していただきありがとうございました。

アンケート調査の詳細については,こちらをご覧ください。 温泉に関するお客様アンケート調査について

6.~温泉の未来を守る~市温泉供給事業審議会を設置しました

持続的で安定的な温泉配湯のため適正な温泉使用料の検討と目的とした審議会を設置し,令和5年11月から令和6年3月にかけて3回開催しました。

【市温泉供給事業審議会のまとめ】

第1回
(R5年11月)
厳しい財政状況や施設の老朽化など,温泉供給事業の現状や課題について説明を受け,適正な温泉
供給事業の改定について検討することを確認しました。
第2回
(R6年2月)
12月に実施したアンケート調査結果の報告を受けました。改定率について家庭用20%,営業用40%
値上げを基本に検討しました。
第3回
(R6年3月)
審議会での検討内容に基づき作成した答申書(案)を確認し,答申することを決定しました。

【令和6年5月16日(木)に市長へ答申書を提出しました】

温泉使用料 温泉使用料など収入が減少する一方で,これ以上の経費を削減するのは厳しく,今後黒字の維持が
困難な状況である。安定した温泉供給を維持するため老朽化した施設の更新が必要であることから,
温泉使用料を引き上げる改定が妥当だと判断します。
改定率 老朽化した施設の更新費用を加えた必要経費にも合う温泉使用料を試算したところ,家庭用20%,
営業用40%の引き上げが望ましい。
改定時期 使用者への周知期間を考慮し,令和7年4月請求分から適用することが望ましい。

資料

指宿市の温泉事業 ~知ってほしい!温泉供給事業の現状と課題~.pdf

お問い合わせ先

指宿市役所 水道課 経理係