愛犬と一緒にのびのび暮らせる自然豊かな場所を探して。
- 北林 洋平さん・茜さん
千葉県から移住
移住年:2023年
- 千葉県から移住された北林さんご夫婦。洋平さんは東京でお勤めだった会社に所属されたまま、指宿でリモートワークをされている。茜さんは東京で小学校教諭をしており、移住後に指宿でも期限付きで小学校教諭をされていた。愛犬達とともに日本全国を旅行されていたお二人。いくつかの移住候補地を検討されていたが、指宿で見つけた物件を気に入られ、移住された。
移住したきっかけを教えてください
- 洋平さん
- 指宿に移住しようと決めていたわけじゃないんですけど、関東に住んでいる時に休みのたびに犬を連れて日本全国いろんなところを旅行していました。ちょうど仕事を辞めたタイミングで1カ月くらい九州を回ろうと思って、たっぷり九州を旅してたんですけど、その中でも特に鹿児島の指宿や枕崎辺りの雰囲気やロケーションが気に入って、二人でも「いいな」って話をしていて、移住の候補地にしたという感じです。
- 茜さん
- 本当に最初は移住を考えてとかそんなつもりはなくて、単純に旅行が楽しかったんだけど、私達は子どもがいなくて、犬が子どもみたいな感じだったので、「東京でずっと一生暮らすよりかは、自然豊かな場所で犬と一緒にのびのび暮らしたいね」って旅行しながら思うようになりました。
指宿を移住先に選んだ理由は?
- 洋平さん
- 決め手は...景色ですかね。この家は二階のテラスに上がると錦江湾と開聞岳のどちらも見えるんです。
- 茜さん
- 景色がめちゃくちゃ最高で。
- 洋平さん
- ここだなって思ったんですよね。物件自体は鹿児島だけでなく四国や伊豆の南の方だったり、いろいろ見ていました。元々は房総半島が好きで、そこにしようと思っていたんですけど、いろいろ行ってみて『いや、やっぱり那須がいいんじゃないか』とか『こっちの方がいいんじゃないか』とか考えていました。
- 茜さん
- そしたらネットで、去年旅行した指宿にこんな物件があるっていうのをたまたま見つけて、面白そうだから旅行がてら妹と一緒に内見に来てみたら、本当に景色が素晴らしくて。
- 洋平さん
- 僕も見に行って『めっちゃ良いやん』ってなって、決めたという感じです。
移住するにあたって不安はありましたか?
- 洋平さん
- 不安ばっかりでしたね。今でも不安ですよ。移住の体験談でよく聞くのは近所付き合いとか、よそ者扱いだとかあるじゃないですか。
- 茜さん
- 逆に、根掘り葉掘り聞かれたり、入り込んでくるとか...。
- 洋平さん
- そういうのがあるかどうかは住んでみないと分からないですし、やっぱり不安でしたよ。実際にはそんなことは全然なかったです。嫌な人も別にいらっしゃらないですし。
- 茜さん
- お隣さんも移住者の方で、ちょっと離れたところにいる移住者の方ともたまたま知り合ったりして。別に移住者のコミュニティに入っているとかっていう訳じゃないんですけど、やっぱり移住者は移住者とつながっていくのかなって。
- 洋平さん
- 近所の移住者の方とちょっとした情報の共有とかできますし、そこで相当不安は解消されたところはありますね。
移住して楽しいことはありますか?
- 洋平さん
- まず犬がいるので、散歩が楽しい。東京だとただ住宅街を歩くだけになるんですけど、それに比べたらこっちだと普通にそのまま歩いていてもいいですし、ちょっと車走らせたらめちゃくちゃ良い感じのところがいくらでもあるじゃないですか。そこで犬達を走らせることもできますし。
あと、東京だと庭があってもバーべキューをやっていると隣から何か言われたりしてできないので、結局日時を決めて、みんなでどこかの公園に集まってバーベキューするというイベントになるじゃないですか。でもこっちだと、「ちょっと今日、バーベキューしようかな」って簡単にできるんで、そういうのも良いですよね。
実際に移住してみてのギャップはありましたか?
- 茜さん
- 最初はとんでもない田舎に引っ越してきたと思っていたんです。最南端のド田舎に引っ越してきたから、何もないって覚悟して来たんですけど、意外となんでもある、なんでも手に入るんだってギャップを感じたんですよね。 ポツンと一軒家に引っ越してきたつもりでいたから、もう何も手に入らないだろう、東京と同じような生活を送れないだろうと思ってたら、指宿市役所周辺に行けばなんでもあるし、ユニクロもあるし、ダイソーもあるし、鹿児島市に行けば本当に何でも揃うし、Amazonも届くし。だから、『なんだ、普通に便利な生活できるんだ』っていうのがすごい大きいギャップだったんですよ。多分、東京から来た人ってAmazonが届くことに感動すると思いますし、次の日に来る場合もあるんですよ。感動して『ありがとうございます!』ってなる。
- 洋平さん
- アスクルも本当に明日来ましたよ。
- 茜さん
- 意外と便利な生活を送れるって感じます。
指宿でのお気に入りの場所は?
- 洋平さん
- 大野岳にはよく行きます。魚見岳もたまに行きます。
- 茜さん
- 私は千貫平自然公園...頴娃の方ですね。
- 洋平さん
- 指宿市じゃないんじゃない?
- 茜さん
- 大野岳も指宿市じゃないんじゃない?
- 洋平さん
- 本当だ。
- 茜さん
- 指宿市だと長崎鼻...長崎鼻もすごい好きなんですけど、ちょっと手前にだだっ広い公園があって、そこが好きなんですよ。
- 洋平さん
- そこも好きだし、めちゃくちゃ夕日がきれいな誰も知らない公園があるんですよ。誰も知らないんで言わないで欲しいんですけどね(笑)時期にもよるんですが、開聞岳に夕日が沈むっていう感じですごい良いところなんですよ。散歩がてら、しょっちゅう行ってましたね。
- 茜さん
- 景色が素晴らしいですよ、いろんな景色が。海も山も綺麗だし。知林ヶ島を渡るのも楽しかったよね。
- 洋平さん
- すごいデカいヒトデがいるのを知ってますか?歩いていたらそこらへんにいるんですよ。
- 茜さん
- しかもいろんな色の大きいヒトデがいて、それも面白かったです。
リモートワークでお仕事をされていますが、不便に感じることはありますか?
- 洋平さん
- 特にないですね。リモートワーク自体が出社しているよりかは不便なことがあるので、そういう意味での不便はありますが、指宿からリモートする上での問題は基本的にはないです。
ただ、空港からの直通バスが減っているのは、なんか良くないような気がします。移住を考えている人からしたら、直通バスが有るか無いかで変わると思うんですよね。
- 茜さん
- 外国人観光客ももっと呼べそうな気がしますよね。
- 洋平さん
- 僕みたいなリモートワークの人でも絶対に出張とか本社に行くことがあると思うので、バスに乗っているだけで空港に行けるなら出張も楽だなぁって思いましたね。指宿駅までは空港直通バスは来ますけど、山川駅まで来るバスがなくなっちゃったんでね。あるだけありがたいですけど、もうちょっと直通バスの本数が増えるとか山川駅までだったるすると、リモートワークの人も呼び込める気がします。
移住支援金制度をご利用されていましたが、元々制度をご存知でしたか?
- 茜さん
- 移住金があるところを探して移住するってわけじゃなかったんで、指宿に住もうって決めた時に、移住支援金があるのかな?と思ってネットで調べて知りました。夫のテレワークの移住支援金*1と住宅取得金*2の2つを申請したんですよね。調べていた時は1個しか見当たらなかったんですけど、移住支援の担当課に電話したら、「これも当てはまるから使えますよ」って教えてくれて、2つ申請することができました。
- 洋平さん
- ありがたいですね。
*1 移住支援事業補助金のこと。詳しくはこちら。
*2 指宿市定住促進助成金のこと。詳しくはこちら。
移住者へのアドバイス

- 茜さん
- 昨年度、3学期だけ指宿市の小学校に勤めてた時にびっくりしたことがあります。東京では、いわゆる都心のど真ん中の小学校に勤めていたんですが、指宿の小学校に来てびっくりしたのが、一人一台タブレットも行き届いてるし、教育要領に則って先生達は授業をしているから、授業のレベル、内容が同じなんですよ、東京と。公立小学校なので、当たり前なんですけど。
日本全国の公立小学校ってちゃんと同じ教育ができているんだっていうのがこっちに来て分かったので、もし、子どもの教育のことで移住に対して心配している親御さんがいたら、『東京と同じ教育ができてる』って言いたいです。
- 洋平さん
- お子さんがいる人にとっては、移住を考える上ですごいプラス材料ですよね。
- 茜さん
- 学校の教育レベルはきちんとしているから学校の教育を受けていれば、塾に頼らないでも東京と同じレベルに学習ができるっていうことに感動して、日本の公立小学校ってすごいんだと思いました。私立がなくてもそんなに心配しなくて大丈夫だと思いますよ、結局その子次第なので。東京と同じレベルの教育の素材は揃っています。
- 洋平さん
- 指宿は単純に良いとこだと思うんで、オススメですよね。今年(2024年)はちょっと暑かったですけど、夏は涼しいし冬は暖かいじゃないですか。多分、そんなところはそうそうないと思うんですよね。指宿は真冬でもしびれるような寒さってないじゃないですし、無霜地帯っていうんですよね?霜がおりない。寒がりなんで、それがいいですね。
- 茜さん
- 私は夫と逆で暑がりだから、南国に来るのがちょっと嫌だったんですよ。どんなに暑いんだろうと思ったら、『えっ!?東京より涼しい!』と思って。日差しは強いけど、全然涼しくてさわやかです。
- 洋平さん
- 地元の方でも、台風以外は天国って言いますもんね。
- 茜さん
- 大変なのは台風だけ。
- 洋平さん
- 近所の人に「ここは停電の復旧が最後だよ」と言われていましたが、この前の台風(台風10号)の時の停電は2日くらいでした。2日だったので。2日だったので、冷凍庫もギリ大丈夫でしたし。
- 茜さん
- 私たちは今回がこっちでの台風が初めてだったので次の日呆然としてたんですけど、近所のおじいちゃんおばあちゃんはさくさく瓦礫の撤去とか片付けしてて、びっくりしました。
- 洋平さん
- 台風も備えられるし、慣れちゃえばなんてことないし。そう考えたら、数少ない日本の楽園なのかもしれないですね。